さまざまな問題がある老老介護で、特に心配なのが共倒れになるリスクです。
老老介護の場合、介護をする人も高齢者ですから、身体的・精神的な負担が大きくなってしまいます。
高齢者は何らかの病気や不具合を抱えている人が多く、たとえ要介護ではなくても膝や腰の痛み、体力の低下などで身体が思うように動きません。
介護には力が必要なこともありますから、高齢者にとって介護が困難に感じられることが多いのです。
その結果、健康状態の悪化やストレス増加による精神的な不調が起こりやすく、共倒れになる可能性が高くなります。
介護のために家に籠もりきりなると社会的に孤立しやすく、認知症のリスクが高まることも指摘されています。
認知症の高齢者が認知症の家族を介護する「認認介護」になると、ますます適切な介護ができなくなります。
どちらも介護が必要な状態にも関わらず、介護をする人がいない状況に陥りかねません。
このようなリスクのある老老介護は、可能な限り避ける必要があります。
そのためにも、早めに専門家に相談しましょう。
高齢者は人を頼ることに罪悪感を持ったり恥ずかしいことという意識を持っている方も少なくありません、
しかし、遠慮するほど事態は悪化の一途度たどりますから、お住まいの地域の地域包括支援センターや役所の介護相談窓口などに相談することをおすすめします。要介護認定を申請して介護認定を受けると、状況に応じた適切な介護プランが作成され、介護保険によるサポートが受けられます。